100.20世紀最後の夜
それからどれくらいの時間がたったのだろう、
気がつくと部屋の中は真っ暗で、窓の外も当然真っ暗だった。
スコールはゆっくりと起き上がった。
自分の隣に料理長が寝ているのに気づき、起こさない様に注意してベッドから抜け出し、窓のところまで行ってみた。
普段なら彼方にバラム町の明かりが見えるはずなのだが今日はそれさえもほとんど見えない。
「・・・どうしてしまったのだ?( -_-)?」
スコールは少ない頭でいろいろ考えてみるも自分の置かれている状況がイマイチ把握できないでいた。
・・・と、保健室の入口が開いた
「うっ眩しいのだ(-_-;)」
室内とは対照的に浩々と照らされた廊下の灯かりが差し込んできて、思わず目が眩んでしまうスコール。
「(あっ、ごめんスコールぅ~起きてた~?)」
「ん?セルフィ??」
「(しーっ、料理長が起きちゃうよ~)」
「(そ、そうかなのだ(-_-;))」
セルフィはそっと入口の戸を閉めるとゆっくりとスコールが寝ていたベッドの方・・・であろう方向に歩き出した。
「(わわーっ、暗くて見えないよ~・・・)」
「?(-_- )?」
スコールは少し前から起きてるので暗いところに目が慣れていた。 なのでセルフィが手探りで薬棚の方へ向かってよろよろと歩いていくのがギモンでしょうがなかった。
そして案の定、セルフィはスコールが見守る中、薬棚に頭から激突した☆
「いった~い(;o;)」
「(しーっ!静かにするのだっ)」
「だってぇ~(;_;)」
「(もうしょうがないやつなのだ・・・)」
スコールはうずくまっているセルフィの手を取るとベッドの脇においてある椅子まで手をひいてきた。
「(ほら、ここにいすがあるのだ)」
「(う、うん・・・・・・しょっと・・・ほーっ)」
「(全く・・・世話が焼けるやつなのだ)」
「(てへ~、ゴメンねスコールぅ~)」
ペロンと舌を出すセルフィ。
「(ところでこれはどういうことなのだ、説明して欲しいのだっ)」
「(えっ?)」
「(なぜ外がこんなに暗いのだ?)」
「(もう夜だからだよ~?)」
「(そんなことはわかってるのだ(-_-;))」
「(スコールは料理長をここまで連れてきた後眠っちゃったんだよ~?)」
「(うーん・・・それもなんとなくは覚えてる気がするのだ)」
「(ん~?じゃぁなぁに~?)」
「(うぅ~ん・・・バラム町がなんかおかしい気がするのだ)」
「(大晦日だからじゃない~?)」
「(オオミソカ?(-_- )?)」
「(あれっ、ひょっとしてスコール知らなかったの~?今日は2000年12月31日、今世紀最後の日なんだよ~)」
「(はっ、そうかなのだ、そういえば全然気がついてなかったけど言われてみればそうなのだ(-_-;))」
「(うん~♪)」
「(うむむ、今年もいよいよ今日でおわりなのだな・・・( -_-) しかし今日一日も長かったのだ・・・まるで一年以上経ってるような気さえするのだ・・・)」
注)連載開始から1年と3ヶ月、ようやくFFVIII時間でいう初日の日が終了しようとしています。
スコールはこの一年よりもよっぽど長かった今日一日の事を振り返っていた・・・・・・ そして、この保健室に来たところあたりまで思い出したところである事に気がついた。
「はっ!そう言えば試験の結果はどうなったのだっっ!?」
とその時っ!
リンゴ~ン、リンゴ~ン、リンゴ~ンンンンンッッッ・・・
ガーデン中に響き渡る・・・ いや、バラム大陸中に響き渡るのではないかというくらい大きな音で鐘の音が鳴り響いた。
「あーはじまっちゃうよ!行こうスコールっ!!」
セルフィは突然立ち上がるとスコールの手をぐいと引っ張って保健室を飛び出した!
「ちょっ、ちょっとまつのだーっ・・・!!」
「ほらスコール早くぅ~っ!!」
「これは一体どういう事なのだっ(-_-;)/」
「あたしたちみんなSeeDになれるんだよーっ♪」
「ええーっ!?(@o@)/」