101.21世紀最初のパーティー
「どどどどどういうことなのだそれはっ!?」
セルフィはスコールの手をひいてすごい勢いで廊下を走って行く、 スコールは足元がもつれそうになりながらも必死になってついていく。
「えっ?何か言った~?」
「Seedになれるってのはどういう事なのだと聞いているのだっ!」
「あっ、そのこと~?え~っとね、スコールが眠ってる間に試験結果の発表があったの!それでスコールも起こしてあげなくちゃ~って言ったんだけどシド学園長がスコールはあとからでいいから寝かせておいてあげなさいって、ここの学園長ってやさしいんだね~♪」
「んむむ、そうだったのか・・・(-_-;)」
ヒュ~~~~、ドドーーンンッッ☆
廊下の窓からは、大輪の花火が夜空に上がっているのが見える、その数は一つや二つでなく、 まさに天を覆い尽くさんばかりの勢いだ。
そしてスコールはなおも廊下を、階段を、自分がどこを走ってるのか分からないぐらいの勢いでセルフィに引きずり回されて行った。
「それはいいとして・・・こ、この騒ぎはなんなのだーっ!?」
「新年会だって~♪」
「新年会??新年会って・・・いつもはこんな事はしてないのだっ(-_-;)」
「なんか今年は特別なんだって~!、SeeD就任パーティーとか21世紀とか、いろいろ重なってるみたい~♪」
「・・・ふぅん・・・」
「学園祭もこんなにすごいのが出来るといいよね~♪」
「学園祭・・・?(-_-;)」
「ねっ、スコールぅ~♪」
「あ、あぁそうだなぁ・・・(-_-;ゞ」
なおも走りつづける二人。
「・・・セルフィ、まだ着かないのか~?もう疲れたのだ・・・(-_-;)」
「もうすぐもうすぐっ、あ、ほらあそこの部屋だよ~っ♪」
「・・・ハァハァ、やっと着いたのか~・・・(-_-;ゞ」
バァーン☆
セルフィが両開きの重厚なドアを勢いよく開けるとそこは・・・
ガーデン内のどこにこんな広大なスペースがあるのだろうと思うほど、 とてつもない広さのダンスホールがそこにはあった。
そしてどうやらバラム中の人々がこのホールに集まっているらしく、中にいる人の群れも尋常ではない人数だ。
「ガーデンの中にこんなところがあるなんて知らなかったよね~♪」
「あ、あぁ・・・どおりでバラム町が暗かったはずなのだっ( @_@)」
スコールがそのスケールの大きさに目を丸くしてるところへセルフィが言う。
「よーしっ!じゃぁ人がいっぱいいる事だし、あたしは学園祭の実行委員の勧誘に行っちゃおっかな~♪副いいんちょも行くぅ~?」
「・・・いや・・・俺はちょっとここで休んでるから・・・セルフィ一人で行ってくるのだ・・・」
「うんわかった~、じゃぁ行ってくるね~♪」
そう言い残すとセルフィはトテトテとどこかへ行ってしまった。
「・・・ふぅぅ~、疲れたな・・・(-_-;ゞ」
スコールは近くのテーブルの上に乗っていたグラスを手に取ると、それを一気に飲み干した。
「プハ~!なんだこりゃー酒だったのだーっ、てっきりぶどうジュースかと思ったのだ~(+o+)」
未成年のくせに一瞬のうちにいい気分になってしまったスコールだった。