104.ダンス初心者2

少し余裕が出てきたスコールは、周りで踊ってるペア達の踊ってる様子をじっと見詰めていた。 とそこへ、アカンベーを終えた(?)リノアが戻ってきた。

「んもぅ頭に来るなぁ・・・さ、踊ろっ、今度はゆっくり教えてあげるから」

「わかったのだっ!」

「え?何?」

「なんだよく見たらそんなにたいしたことはないのだ、もう全部覚えてしまったのだ(笑)」

「え、何が?」

「さあ行くのだっっ!( -_-)/」

「ちょっ、ちょっと・・・」

スコールはリノアの腰に手を回すと、先ほどまでとは見違えるような軽快なステップで踊り始めた。

「え?ちょっとキミ、すごいじゃない!」

「わはははは~、ざっとこんなもんなのだ~(笑)」

スコールとリノアは会場中の注目を集めながら素晴らしいダンスを披露していた、 ・・・が、それから間も

なくして音楽は止み、ホールの照明が暗くなった・・・。

「む、なんなのだっ?闇の帝王でも出てくるのかなのだ?(-_-;)」

「キミ、ゲームのやり過ぎなんじゃない?チークタイムよきっと」

「チークタイム?今度はどうすればいいのだっ??」

周りの人がどうやってるかキョロキョロ見回すスコールの首に、リノアはしなやかなその両腕をまわし、そして寄りかかってきた。

「うぉっ(汗)」

気がつくと目の前にリノアのつややかな黒髪があり、そこから漂う何とも言いがたい甘い香りにスコールはメロメロになりかけていた。

「こんどはアタシがリードするから・・・」

「・・・う、うむむ・・・」

スコールは今度はリノアのなすがままになっている・・・

「・・・こ、こうやってユラユラしてればいいのかなのか??」

「うん、そうよ・・・」

「・・・ふむぅ・・・」

鼻の先で揺れるリノアの黒髪の香りに、スコールは気が変になりそうになってきた。

「ハフ~( @_@)」

・・・と、ガラス張りの天井のその遥か上空に大輪の花火が上がった。

バボーン☆

「わぁ~キレイね~」

「うん・・・やっぱり花火は日本人の心なのだ・・・」

「え?何人って?」

「い、いや・・・なんでもないのだ(-_-;ゞ」

花火はそれから続けざまに何発も打ち上げられた。

「あ・・・」

その灯かりで、リノアは最初に探してると言ってた知り合いを見つけた様子。

「じゃぁアタシ、もう行くね」

「え?」

「ありがと、また会おうね」

「あ、う、うん・・・」

「じゃぁね」

そう言い残すと、リノアはどこかへ行ってしまった。 スコールはすぐに追おうとしたが、なにしろ暗い上に周りは人がいっぱいですぐに見失ってしまった・・・。

「フー・・・(-ε-;」

スコールは大きなタメイキを一つつくと、しばらくリノアが立ち去った方をぼんやりと見つめていた・・・

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