109.消えた荷物
さて学生寮の自分の部屋まで戻ってきたスコール。
「うーっ、さっ寒いぃっっ!!水浴びなんかするんじゃなかったのだ(-_-;)
はっ、早く着替えよう・・・」
スコールはとにもかくにもびしょ濡れの服(SeeD就任服)を脱ぎ、 それを洗濯機に押し込むと蛇口をひねり、水を出し始めた。
ジャーッ・・・
「うぅっ、私、脱いでも寒いんです。」
謎のフレーズを呟きながらスコールは自分の部屋のタンスを開けた。
「・・・んん?( -_-)?」
着替えがない。
「あれれ?(-_-;)ゞ」
着替えどころか自分の荷物もない。
なんにもない(爆)
「あれれれれぇ~?(@o@;」
素っ裸でうろたえるスコール。
「部屋を間違えたかな?(汗)」
廊下に出て確かめようにも着る物もなく、 今着てた服もすでに洗濯機の中・・・。
仕方がないのでスコールは裸のままこっそり廊下に出てみた、 幸いにも誰もいないようだ。
「さっ寒いーっ(>_<)」
スコールは部屋番号を確認してみるがやはりあってるようだ。
「うー、確かにこの部屋なのだ・・・(-_-;)」
もう一度中に入ってみるがやっぱり中はからっぱだった。
「はっ!ゼルの部屋はどうだろう?」
スコールはルームメイトのゼルの部屋を見てみることにした。
いつもなら厳重に南京錠がかけられているはずのゼルの部屋なのに今はカギがついていない様子。
中にいるのかと思って呼び掛けてみるも返事がない。
仕方がないのでスコールはドアを少しだけ開けてそっと覗いてみた。
しかし、中にゼルはおらず、スコールの部屋と同様に荷物が全てなくなっていた。
「むむむ・・・これは一体どうしたことなのだ?泥棒にしてはやることが大胆すぎるのだ(-_-;)」
スコールが途方にくれていると、遠くの方でなにやらガシャガシャ音がするのが聞こえた。
「やや?あの音はゼルの足音なのだ!」
スコールは玄関の扉から顔だけ出して廊下の先を見ると、向こうの方からゼルが走ってくるのが見えた。
「おーいゼルぅ~!これは一体どうしたことなのだっ!?(@o@)/」
「イヤァワルイワルイ、実ハ俺タチSeeDニナッタカラ部屋ガ個室ニ変ッタンダ」
「ホェ?(@_@ )」
「ツイデダカラオマエノ分モ運ンドイテヤッタゾ、感謝シロ」
「感謝はいいけど着る服がなくて困ってるのだ(-_-;)」
「ソノママデ大丈夫ダロ」
「大丈夫じゃないだろ☆\(-_-;)」
「ジャァチョット待ッテロ」
ゼルは体をガシャガシャ言わせながらどこかへ去っていった。
2~3分もするとゼルは帰ってきた。
「ホラ、持ッテキテヤッタゾ」
「あぁサンキュー・・・って何でパジャマなんかもってくるのだーっ!?(@o@)/」
「ドウセモウ寝ルンダロ、ソレデイイジャナイカ?」
「・・・まぁそれもそうなのだ、とっとと部屋に行って今夜はもう寝るのだ(-_-;)」
「デハ部屋ニ案内シテヤロウ」
「それにしてもこんな急に、しかもわざわざこんな真夜中に引っ越さなくてもよかったのだ(-_-;)」
「思イタッタガキチジツト言ウダロ」
「「急がば回れ」とも言うのだ(-_-;)」
「先手必勝ハ盛者必衰ノコトワリヲアラワスゾ」
「全然意味がわからないのだ(-_-;)」
こうして二人は新居へと向かって行ったのだった。