118.史上最悪の朝食(完結編)
「ンヲァォ~マズーイィ・・・モウイッパーイ(涙)」
聞き覚えのあるフレーズを口ずさみながら、スコールは朝の食堂で大嫌いな納豆特盛丼を泣きながら無理やり口の中に押し込んでいた。
そしてあまりのネバネバのキモチワルさに飲料水(アオヂル)を飲むと、さらに気持ち悪くなるという悪循環を繰り返していた。
目の前ではセルフィがおいしそうにあんみつ定食のメインディッシュのあんみつをほおばっている。
「ムコールぅ~だいにょうむ~?(もぐもぐ)」
「だっ、大丈夫なわけないのだ(T▽T)」
「もう残したら~?」
「そっ、そんなわけにも行かないのだ、さっきからずっと料理長がこっちを見張ってるのだ(T▽T)」
セルフィが背後にあるカウンターの方を振り向くと、たしかにトンベリィの黄色い眼がこちらをギロギロ睨んでいるように見える。
「ん~、じゃあ頑張って食べるしかないね~(^^;」
「うぅっ、もう泣きそうなのだ(T△T)」
スコールは泣きながら目をつむって丼に残った納豆を全て口の中に押し込み、鼻をつまんで青汁と共に納豆を喉の奥に流し込んだ。
「うぅ~っ、吐きそうに気持ち悪いのだ(>_<;)」
スコールは喉の奥から逆流してくる異臭と、眼から溢れるしょっぱい液体とでなにがなんだかもうグチャグチャだった。
「はいスコールぅお茶だよ~(・・;)」
そこへセルフィが気を利かせてお茶をくんできた。
「あ、あじがどうなのだ・・・(><;)」
スコールはセルフィが持ってきてくれたお茶を一気に飲み干した。
おかげでちょっとは落ち着いたような気がした。
「ハァハァ・・・死ぬかと思ったのだ、もう二度とあんな定食は食べたくないのだ(T_T;)」
「でもよく頑張って食べたね~スコールえら~い♪ほら、あんみつ食べるぅ~?」
セルフィは大盛り過ぎてとても食べきれない自分のあんみつをスプーンですくってスコールの口元に差し出した。
「おぅぅ、頂くのだ~(>▽<)」
スコールはセルフィが差し出したスプーンにかぶりついた。
「おいしぃ~?」
「はぁ~、やっぱり甘いものは最高なのだ(T▽T)/」
あんみつのおかげでやっとスコールは落ち着きを取り戻した様子だ。
そうこうしてると、食堂の入口に見慣れた人(?)が姿を現した。
彼は相変わらずフシンなそぶりを見せながらカウンターのところまでガシャガシャ言わせながら歩いていった。
「ようゼル、お前も朝食か?(●● )」
「マ、マァナ、ッテユーカ何デトンベリィガココデ??(汗)」
珍しくちょっとびっくりした様子のゼル・デンガナ
「あぁ、しばらく働こうと思ってな、おかげで当分はお前らと戦闘には出られないがな、ハッハ(●● )」
「ソ、ソウカ(汗)」
「ところでお前は何にするんだ?オイルか?」
「ブボハッ、ナッ何ヲ言ッテルンダ、ソンナモノドウヤッテ食ベルンダ(汗)」
「ハッハ、冗談だ( ●●)」
「ソノ顔デ冗談ハヤメテクレ(汗)」
「なんだと?(●△● )」
「イヤ、ナンデモナイ・・・」
「で、何にするんだ?特別に注文を聞いてやるぞ?」
「・・・ヤキソバパンヲクレ・・・」
「ヤキソバパン?あぁ、焼きそばパンは売り切れだ」
「ナッ、ナンダッテ?」
「売り切れだって言ったんだ、残念だったな、また明日来るんだな( ●●)」
「ナッ、何時ゴロマデニ来レバ買エルンダ?(汗)」
「さぁな( ●●)」
「サァナッテ・・・」
「人気メニューだからな、いつも開店時間には行列ができてるらしいぞ(●● )」
「ワカッタ・・・マタ明日来ルヨ・・・」
「あぁ、そうしてくれ( ●●)」
「・・・クッ・・・ヤッパリトマリコミデ・・・」
ゼルはなにやらブツブツ言いながら去っていった。