【読みきり番外編】エリート候補生☆スコール
< 出演 >
スコール・レオンハート
リノア・ハーティリー
サイファー・アルマシー
風神
雷神
ゼル・ディン
おさげの図書委員
セルフィ・ティルミット(友情出演)
アーヴァイン・キーニアス(友情出演)
【1.悩める女達】
バラムガーデン付属図書館・・・
この図書館は昨年、総工費3千2億兆万ギルというとてつもない金額・・・
というかわけがわからない金額をかけ、
しかもバラム町民を全て人夫として駆り出し建設されたというとんでもない建物である。
現在この図書館では、『カレッジ・オブ・ザ・ガーデン』の入学試験を目前に控えた受験生達が
最後のスパートをかけて猛勉強の真っ最中だ。
そんな中に混じって、受験生でもないのに黙々と勉学に励む青年が一人・・・
そう、彼こそが我らが主人公スコール・レオンハートその人である。
自習室の全景を捉えていたカメラがズズーッっとスコールに寄る。
「ボクはスコール、バラムガーデン一の優等生さっ!
今日は学年末考査のための勉強をしに図書館に来ているんだ、フフッ」
キラッ☆
「え?襟に何か着いてるって?
フッ、しらないのかい?これは生徒会長のバッチだよ、
君のような劣等生には縁のないものだったかな?フッフッフ。」
「ちょっとスコール!劣等生はないんじゃないの~?まあホントのことだけどさっ・・・」
カメラが捉えていた映像は突然大きく揺らぎ、
ぐるっと一回転したかと思うと、リノリュームの床を大きく映し出し止まった。
スコールはその声の主の方をチラッと見上げる。
その声の主は、さっきからカメラを構えて撮影させられていたリノア・ハーティリーだった。
彼女はプンスカした顔で怒っている様子。
だがそんなリノアにひるんだ様子もなく、生徒会長スコールは言った。
「こら君!まだ撮影の途中じゃないか!!
大事な次期総選挙のためのプロモーションヴィディヲをとってるんだから・・・ほら打ち合わせ通り続けてくれたまへ!」
「・・・・・・はいはい・・・あぁあ、生徒会長の彼女ってのも大変だな・・・・・・」
「こらリノアくん、何をブツブツ言ってるんだ!君の声が入っちゃうじゃないかっっ!」
「だって・・・」
「・・・もういい、撮影はいいから勉強をしよう、ほら君も教科書とノートを出すんだ、
生徒会長の彼女が学年最下位ではカッコがつかないからな」
「・・・それはスコールの勝手な都合でしょ・・・」
「ん?何か言ったかね?(◎_◎)ヽ」
スコールはメガネをクィクィ上げながら言った。
「べつに・・・」
リノアはカメラを置き、席に着くと、しぶしぶカバンから教科書を取り出した、
が、その時リノアの目は書庫の隅のほうで重なってる(謎)二人の男女の姿をとらえた。
「?」
リノアは何かに取り付かれたかのようにふらふらと立ち上がるとカメラを手にとり、
吸い寄せられるようにそっちの方に歩いていった。
途中壁とかすり抜けていったような気がするがこの場合たいした問題ではない。(謎)
「ねぇア~ビ~ン・・・」
「なんだいセフィ~」
「ねぇア~ビ~ン・・・」
「なんだいセフィ~」
「ねぇア~ビ~ン・・・」
「なんだいセフィ~」
「ねぇア~ビ~ン・・・」
「なんだいセフィ~」
「・・・うひゃーすごいなぁー・・・」
リノアは二人に気づかれないようにそっと書棚の裏側に回り、
本の隙間からカメラを向けると、ズームアップして二人の表情をとらえる
「ゴクリ・・・」
「ホホゥ、リノア君何を撮ってるのかな?んー??(◎_"◎)ヽ」
リノアが驚いて振り返るとそこには巨大化スコールが立っていた、 ・・・と、彼女の目には映った。
「・・・なんでもないです、はい勉強勉強・・・」
スコールの熱視線(誤)を避けるようにそそくさとリノアは席に戻った。
一方、自習室の反対側の隅の方で、そのやり取りをさっきからじっと見つめていた女がひとり・・・
「あぁ・・・憧れのスコール様・・・」
それは三つ編みのおさげが良く似合う、図書委員の女の子だった。
彼女は憧れのスコール様の様子をぼんやりと見つめてウットリとした表情を浮かべていた。
が、次の瞬間その表情は鬼の形相と化した。
「あぁ・・・あのバカ女(禁)さえいなかったら・・・キーッ!」
手にもったハンカチを食いちぎらんばかりの勢いだ。
そしてその怒りをさらに増長させるが如くの人物が彼女の目の前にはいた、
その人の名はご存知チキン南蛮野郎のゼル・ディン。
彼は先ほどから教科書の上によだれで世界地図を描きながら居眠りをしている。
「あぁあ・・・なんでこんなのと付き合ってるのかしらアタシ・・・」
おさげの図書委員はうんざりした様子で今朝の出来事を思い出していた・・・
「こんな朝食俺は認めんぞー!朝食はパンにコーヒーだーっ!!」
「なによ!日本人なら朝はご飯と味噌汁でしょう!?」
「おれは日本人じゃねーっ!!!(爆発)」
「あぁあ・・・スコール様・・・」
男達は自らの意のままに行動し、
女達はその影で不満を募らせていくのであった。
第2話につづく・・・のかな?