14.炎の洞窟~恋の炎~
心地よい初秋の涼風に身をゆだねながら、 二人はこれから向かう炎の洞窟の様子をしばしの間ぼんやりと眺めていた。
「ねぇんスコールゥン・・・」
「なんだっ、色目を使うなっ!(汗)」
「ちがうわよ、これが普通なのよっ」
「そっ、そうだったっけ?(汗)」
「(ウッフッフ、意識してる意識してる、カワイィ~!)」(悪女)
「なっ何か言ったか?(汗)」
「いえ別に♪」
その時、一陣の風が二人の間を通り過ぎた・・・
「・・・ねぇスコール・・・」
「何だ?」
「・・・あのねスコール・・・うぅん・・・何でも・・・ないわ・・・」
「はぁ?」
「何でもないの、忘れて、ね?」
「・・・(@o@)?」
「そろそろ時間ね、さ、これが最後の課題! 行くわよ、準備はOK?」
「おぅ!オッケーだぜっ!!おやつは300円までだよね~♪」
「は?おやつって・・・(汗)・・・しかもなによその通貨は・・・???」
「え?俺の持ってるお金は全部こうだぜ~」
地面に日本円をずらずらと並べてみせるスコール
「もっもういいわっ、しまっときなさい(汗)」
「そうか?まだこっからが面白いんだけどな、穴があいてるのとか見たくないか?」
「いっいいわよ・・・早く仕舞いなさい(汗)」
「うぅむ・・・」
名残惜しそうに財布にしまうスコール
「スコール、あなたクレジットカードは持ち歩かないの?」
「現金主義なもんでね」
「・・・いや・・・でもそのお金は使えないと思うわよ・・・(ボソ)」
「ん?何か言った?」
「うぅん、なんでもないわ、さ、行きましょ」
「よしゃ~っ!先生、俺先に行ってるぜぇーっ!!ぴゅぅ~っ!」
スコールは風のように丘を駆け下りて、
一直線に炎の洞窟の入り口へと向かっていった。
ひとり取り残されたキスティスは口もとに笑みを浮かべながら呟いた
「スコール・・・炎の洞窟であたしの気持ちにも火がついちゃうかもよ・・・フフ・・・」
美しいブロンドの髪をなびかせて彼女も丘を駆け下りていった
「スコール!そんなに急いで転んでも知らないわよ~っ!!」
季節は秋、切ない恋をするのにはいい季節だ・・・