33.副いいんちょ
みそラーメンを食べ終えたスコールは、
セルフィにシヴァを返してもらいに行こうと思っていた。
「しかし・・・どこにいるんだろうな・・・?」
どこに行ったらいいかさっぱりわからなかったので、
スコールはとりあえず本能の赴くまま行動する事にした。
「天気もいいし・・・校庭にでも行ってみるか・・・」
いまだ先ほどのショックから立ち直っていないスコールは、
とぼとぼと校庭の方へと歩き出した・・・
・・・セルフィはそこにいた、
スコールの本能はピタリ一発で正解を導き出したのだ。
先に声をかけてきたのはセルフィの方だった。
「あ!スコールぅ~!!」
セルフィはいきなりスコールに飛びついてきた
「うぉっ・・・おいおいなんだよイキナリ飛びついてきて・・・
重いって言ってんだろ・・・」
「あっ、ごめ~ん・・・(^o^;ゞ」
セルフィはピョコンと飛びのいて、 おっきな頭をささえてるほっそい首をコテンとたおしながらペロンと舌を出した。
「スコール、朝のケガはもう大丈夫なの~?」
「朝のケガ?・・・あぁ、あのことか、別に平気だよ、そもそもケガなんてしてないし・・・」
「ほんと~?よかった~(^^)」
「ああ・・・」
「そうだスコール!一緒に実行委員やってくれない?」
「は?なんだよいきなり・・・実行委員って・・・何の?」
「何って学園祭のに決まってるでしょ~?アタシ実行いいんちょなんだよ~♪」
「え?・・・だって実行委員長って・・・あぁそうか・・・あいつは退学したんだっけ・・・」
「あ、スコールよく知ってるね~、さっすがっ♪」
「あぁ・・・授業中暇だからな・・・あいつのページはよく見てたんだ」
「ふぅ~ん・・・
ねぇそれで~?実行委員はやってくれるの~?」
「ん・・・あぁ、いいよ」
「ほんと~?やった~♪
じゃあスコール君、君を実行委員副いいんちょに任命するっ!」
「フクイインチョ?」
「そうだよ~副いいんちょ!ね、いいでしょ~?」
「・・・う・・・うん・・・ま、いいか」
「よーし、じゃあさっそくっ!!・・・ちょっと一緒に来てよ~!」
セルフィはスコールの腕を引っ張ってグランドの方へと駆けていく、
そんなセルフィのか細い腕を見ながらスコールは思った・・・
(どの辺が筋肉モリモリなんだろう・・・?やっぱり先生はうそつきだな・・・)