３５．スコールの悩み
「・・・というわけなんだ」
「・・・そっかー・・・」
スコールが一通り話し終えると、
セルフィは首をコテンと傾けて、足をプラプラさせながらちょっとの間考えてる風だったが、 直にゆっくりと落ち着いた口調で話し始めた。
「・・・ん～キスティス先生もね～
別にスコールをだまそうとか傷つけようとかって思ってるわけじゃないんだよ？
きっとね、もう十分反省してると思うよ。
でもあの先生の事だからきっと自分からはなかなか謝ろうと思ってても謝れないと思うんだ、
・・・だからね、作戦その１！
スコールの方から先にあやまっちゃう・・・っていうかね～
もう気にしてないから～先生も別に気にしなくていいよ～って言ってあげよ、ね？
きっと先生もね、スコールと同じぐらい落ち込んでると思うんだ、
ね？そうしようね？」
「・・・う、うん・・・」
「やった、これでイッコ目は解決だね♪
・・・それから・・・サイファー君・・・だっけ・・・？」
セルフィはスコールの顔を覗き込む
「あ、あぁ・・・」
「彼も同じだよ、別に本人は悪気があるわけじゃ全然ないんだよきっと、
ただちょっと・・・自分の言いたい事を・・・こう・・・うまく表現するのが苦手ってだけだと思うよ、
だからね、もうちょっと理解してあげようよ彼の事、
ちゃんと真正面から向き合ってみようよ、
そしたらきっと彼のいいところがいっぱいいっぱい見えてくると思うよ？」
「うーん・・・」
「ね？わかった？」
「・・・うん・・・わかった・・・と思う」
煮え切らないスコールの態度にセルフィは口をとがらせて言った
「思うぅ～？思うだけじゃだめなんだよ～
思うだけなら誰だってできるんだからね～！」
「んむむ・・・」
「今度会ったら、ちゃんと、ね？」
「・・・ああ、わかったよ」
「じゃあ約束ね！」
「ああ・・・」
「ほらぁ、ちゃんとあたしの目を見て言って！」
さっきからうつむいてばかりで視線をあわそうとしないスコールの顔をぐいっと下から覗き込むセルフィ、
そのしぐさとシャンプーしたてのような髪の香りにちょっとドキッとしながらスコールは答えた。
「あ・・・ああ、約束するよ・・・（*・・*）」
「えへ♪よかった～・・・ね、元気でた～？」
「え？・・・あ、そう言えば・・・ちょっと元気になった気がする」
「へへ～、よかった（＾＾）」
「・・・（*＾＾*；ゞ」
スコールとセルフィは目を見合わせ微笑みあった、
柔らかな日の光が二人をおだやかに包んでいた。