38.吊るされた男

男子寮の前までやってきたスコールとセルフィ

「・・・やっぱり入るのか・・・?」

「もっちろ~ん♪」

「・・・んんん・・・」

「さぁ行くよぉ~!」

「・・・(ハァ)」

ピョコピョコと軽いステップで階段を上っていくセルフィ、
そして対照的に重い足取りで一歩一歩踏みしめるように上っていくスコール。

「(あぁいやだ、あぁいやだ、あぁいやだ、あぁいやだ、あぁいやだ、)」

ぶつぶつと念じながら先に行ってしまったセルフィの後を行く・・・。

「ねぇスコールぅ~、ここ~?」

スコールの部屋の前でセルフィは先に待っていた。

「・・・なんで知ってんだ・・・?」

「へへへ~、内緒~っ♪」

「・・・(-_-)?・・・まあいいか。(楽天)」

ガチャ☆
セルフィがスコールを押しのけて先に中へと入る

「それ~っ!お部屋はいけ~ん!!」

「おいおい・・・あんまり荒らしまわらないでくれよぉ・・・」

・・・とスコールが言うよりも早く、
風呂やらトイレやらのドアをバンバン開けていくセルフィ。

「おいおい・・・(-_-;)」

「ねぇスコールぅ~ここくさいよぉ~(><)」

「そりゃあトイレはクサイに決まってるだろ・・・(汗)」

「ちがうよ~この部屋全体がなんか汗臭いんだよ~(>o<;)」

セルフィはそう言うと突然スコールに抱き着いてきた。

「なっ・・・ど、ど、どうしたんだっ・・・(*・・*)」

その時、スコールの瞬間最大心拍数は50回/sをマークした、
スコールは震えるその両の手を、恐る恐るセルフィの背にゆっくりとまわした、
が、触れるか触れないかのところでスコールはバッと突き放された!

「ハッ!?・・・ごっ、ごめん・・・(*・・*)」

驚くスコールにセルフィは言った、

「ん~スコールは別に汗臭くないんだけどな~?」

「・・・はぁ?」

どうやらセルフィはスコールの匂いを嗅いでいただけのようだ。

「ハァ~~(あぁびっくりした・・・)」

急に力が抜けてどっかりと椅子に腰を下ろすスコール、
そしてふと天井の方を見上げると・・・

「ギョェェェェーーーーッッッ!!!」

スコールは叫び声をあげた。
なぜなら彼の目の前には天井から逆さ吊りになり、 二人の方をじっと見詰める謎の男の姿があったからだ。

その男の顔面には大きな痣ともとれる刺青が施されており、弥が上にも恐怖感を掻き立てる・・・!!

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