40.バラバラ事変
「スコール・・・これ・・・(・・;」
床に散らばったゼルの肢体を、目を点にしながら呆然と見詰めるセルフィ・・・ が、スコールはそんなセルフィを気にする風もなくこう言った。
「あぁあ・・・またバラバラになっちゃって・・・( -_-)」
「またぁ?(@_@)/」
驚くセルフィを尻目に、スコールはガンブレードを鞘に収めると、 ゼルのもとにスタスタと歩み寄る。
「ウゥーン・・・スコール・・・早く直してクレ・・・」
「こいつさぁ~よく脱臼(?)するんだ~、なんか関節が弱いみたいなんだよな~」
ゼルの首を胴体にキュイキュイねじ込みながらスコールはそう答えた。
「そっかぁ~脱臼かぁ~」
”脱臼”の言葉に何故か納得する(?)セルフィ
「ねえスコールぅ、そんな事よりもスコールの部屋見せてよぉ~(^^)」
「ん~?・・・しょうがないなあ・・・(-_- )」
スコールはやりかけのままゼルを捨て置くと、 セルフィと共に奥の自室へと行ってしまった。
「オイオイ、ちょっとマテよスコール・・・オォーイ!!」
ガチャ☆(ドアの閉まる音)
「アァア・・・行っちまいやがっタヨ・・・トホホ・・・」
ゼルはバラバラのまま一人取り残されたのだった。
「・・・・・・・・・・・・。」
しばらくスコールの部屋から洩れ聞こえてくる談笑の様子を窺っていたゼルだったが、 いいかげんそれにも飽きてきた模様だ。
「・・・サテ・・・ソロソロ・・・」
ゼルは周りを見回して誰もいないことを確認すると、 ナニヤラ暗号のような半角英数文字を長々と唱え始めた。
「jt4Kjsn39anepsa0I3Mqf3592sjkqjiojg3i5nIRanq349tzncpwngusxlf9gnvbtoq」
すると突然、ゼルの胸の部分が光を放ったかと思うと、 ゆっくりと、まるで跳ね橋が下りるかのように彼の胸の一部が開いていった。
その中にはまるでお○の水博士が作ったのかと見紛う様な繊細にしてかつ大胆な(?) メカが組み込まれていたのだ!
「シカシ頭と胴体ダケでも繋がっテテくれてよかっタゼ・・・フンム!」
ゼルが気合を込めると、先ほどまで腕が付いていたところから、 それよりもふたまわりぐらい細いであろう、我々がよく目にする機械風の腕が伸びてきた。
そしてその手を開いた胸の中に突っ込み、ボタンやらツマミやらをいじくりだした、すると・・・
辺りに散らばっていた腕やら足やらが、まるで磁石の力で引き寄せられるがごとく、 スルスルと近づいてきたかとおもうとその速さは加速度的に増加し、 ペタン!という音と共に、もとあったところに吸い付いた。
それはまるで手足を付け間違うというお決まりのオチへと展開する暇も無いほどの、目にも止まらぬ早さであった。(謎)
こうして彼は自らの自己修復能力(?)により、もとの姿へと戻ったのだった。
「ふぅ・・・マサカ俺が最新式の人間そっくりロボットだとは夢にも思うマイ、フッ・・・」
ゼルはそう呟くと、玄関から出て行った・・・
が、あとからついてきたカメラ(?)の方を振り返り彼はこう言った、
「え?スコールが知ってルんじゃナイカって? フッ・・・あいつはバカだからソンナことは夢にも思うマイて、ヘッ!! じゃあ俺は行くゼ、アバヨッ!!」
・・・そう言い残すと、彼はいずこかへと去っていった・・・
実は彼もまた夕方からのSeeD実地試験を受ける一人なのだが、 それはまた後の話・・・