42.不思議少女の意外な一面

スコールが水を取りに行ってる間もセルフィはまだアチコチ見回していた、
と、その時・・・
どこからかアヤシげなうめき声が聞こえたような気がした。
『うぅぅぅぅ・・・おぅぅぅぅ・・・・』

「?」
セルフィは声の主の正体を確かめようと手当たり次第引出しを開けていく。


・・・その頃・・・
「・・・(-_-;)?」
台所で、やっと見つけたコップに水を注いでいたスコールは、 なにやら嫌な予感がしたので慌てて部屋の方へ戻ってみた、すると・・・

部屋の中はまるで空き巣が入った後のように荒れ模様だった。
「ホンゲーッ(@ε@)/」
驚くスコールにセルフィは言う
「ねぇスコールぅ~変な声がするの~・・・」

「変な声・・・?(汗)」
変な声がしたくらいでこんなに荒らされちゃ~たまんねーなーと、 二人の将来の生活の事を心配しながら(?)スコールは部屋の中を見回した、
すると・・・
部屋の隅のほうに置いてあるポリバケツ(ごみ箱)がカタカタと揺れているのが見えた。
「スコールぅ・・・」
消え入りそうな声で背中にしがみついてくるセルフィの吐息のぬくもりと胸のふくらみとに全神経を集中させながら、 スコールはそろりそろりとポリバケツへと向かった。

それはまるでわざと時間稼ぎをするかのような、亀よりもゆっくりとした歩みだった。
「(うるせー(-_-#))」
・・・・・・だがじきに幸せの時間は終わりを告げ、 いよいよ目の前にはポリバケツと言う名の現実がその姿を現した。

スコールは慎重に蓋を開けてみた・・・

・・・中では先ほど(第28話参照)投げ捨てた半分に切り裂かれたイフリートが、 スコールが貼り付けたセロテープに絡まってうめいていた。
『うぅぅぅ・・・ワシのカラダ・・・ワシのカラダを引き裂いた奴はダレじゃあ・・・(呪)』
バタン!
スコールは慌ててポリバケツに蓋をした。
「・・・見なかったことにしよう(汗)」

「えーだめだよぉ~あたしが縫ってあげるよ~♪」

「縫う?」
スコールは自分が全く考えもつかなかった修理方法を言い出したセルフィに驚いた。
「うん、あたしおさいほう道具いつももってるんだ~♪」
そう言いながらポシェットから裁縫道具を取り出すセルフィ。
「いつもそんなもの持ってるのかっ?」

「うん、もってるよ~♪」
そう言いながらセルフィは手慣れた様子で針に糸を通している、
ぺろっと指を舐めたかと思うと、器用に玉結びをくるくるっと作り、そして言った。
「ほらぁ、それとってよ~♪」

「あ、あぁ・・・」
セルフィのあまりの手際のよさにスコールは呆気にとられていた・・・。

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