43.対ケツクワトル戦(誤)
セルフィが手際よくイフリートを縫いあわせていくのを見ながら、 スコールは彼女の意外な一面を見た気がして感心しきりだった。
・・・だが飽きっぽいスコールは、はじめは感心していたものの、 その単調な作業を見るのに飽きてきて、なにか面白いものは無いかとポケットを探っていた。
すると・・・ ポケットの中から先ほどたたんでしまっておいた ペラペラのケツクワトルが出てきた。(第29話参照)
「お、いいものが出てきたぞ、イッヒッヒ(怪)」
スコールは不気味な笑い声を残すと、台所の方へと去っていった・・・
2~3分後・・・
水をたっぷり吸わされ、すっかり元の大きさに戻ったケツクワトルをぶら下げてスコールは戻ってきた。
そして彼はそのまま勉強机に向かった、 幸いセルフィには背を向けて座っているためまったく気づかれる様子はない・・・。
「ウッケッケッケ・・・」
またも不気味な笑い声をもらしながら、 スコールはケツクワトルを強く握り締めると、 もう片方の手でその耳をつまんでぐっと引っ張ってみた。
『ぢゅ~っ(><;)』
「お~のびるのびる♪・・・どこまで伸びるんだろうなぁ・・・」
スコールはセルフィの様子をそっと窺った・・・
幸いセルフィはまだイフリートを縫いあわせるのに夢中の様子。
スコールはセルフィに見つからない様に注意しながら ケツクワトルをベッドの足にロープで縛り付けると、 耳を引っ張りながら入口のドアのところまで行ってみた。
『びびびびびがぢゅぅぅ~っ(;><;)』
非常に痛そうな様子のケツクワトル、しかしスコールはそんなことはお構いなしだ。
「んん~まだいけるかな?」
今度はドアを開けて、びっくり日本新記録(?)に挑戦しようと企んでいる様子。
が、ついにセルフィに見つかってしまった!!
「あーっ!ちょっとスコールぅ~!なにやってるのーっ!?」
「ハッ!? (-_-;)」
びっくりしたスコールはケツクワの耳を掴んでた手をうっかり離してしまった。
バチーン!!
その耳は勢いよくケツクワ本体に叩きつけられた。
クルクルクル・・・ポテ。
はずみで縛り付けてあったロープは解け、 ケツクワトルは空中で3回転半ひねりをすると、 ベチャという音と共に床に叩き付けられた。