48.ケンカの後は
「さ、そろそろ行くわよ!」
先ほどから雷神をボコボコに殴りつけていたサイファーを制止するように、キスティスは号令をかけた。
「・・・フゥ・・・今日のところは先生に免じてゆるしてやる・・・だがなーっ!
今度あんなこと言いやがったら・・・」
凄むサイファー、その両の目からはめらめらと炎が立ち昇り、額には”恥”の刻印が刻まれている。(ウソ)
「エーン、サイファーなんかまた落ちればいいもんよーっ!」
顔を両手でふさぎ、泣きながら雷神は走り去っていった・・・
その後を風神が、サイファーのほうを気にしつつも慌てて追いかけていく。
「雷神!其処停止停止!!(汗)」
そんな二人をあざけるように「フン」と鼻で笑うと、サイファーは廊下を東ブロックの方へと歩いていく。
SeeD試験初体験のスコールとゼルは、顔を見合わせながらとりあえずサイファーについて行ってみる。
・・・が、そんな3人をキスティスが呼び止めた。
「ちょっとあなた達どこへ行くの!?」
「はぁん?」
先頭を行くサイファーが振り返って答える
「何言ってんだよ先生、駐車場に行くに決まってんだろう?」
「駐車場?・・・あぁ、今日は車じゃないわよ」
「なんだよじゃあどうやって行くんだよ?」
「今日は走っていくのよ」
「なッ、なんだとーっ!(-_-#)」
「今日は車の予約がいっぱいで全員分確保できなかったのよ、 だから一番体力がありそうなうちの班だけ走っていく事になったのよ、 何か文句でもあるの?サイファー」
得意の悩殺ポーズ(死)でサイファーを惑わすキスティス。
「チッ・・・しょうがねえなぁ・・・しかし俺様は大丈夫でもコイツらが大丈夫かどうかの保証はしねぇぜ!!」
「スコール、大丈夫よね?」
「ん?あぁもちろんさっ、俺様に不可能という二文字はないのだっ、フフッ・・・。(-_- )」
「ゼルも・・・大丈夫・・・よね?(^^;」
「ンガピー・・・理論上は平気なハズだ・・・任せられヨ。」
「ゼルほんとか~?また首とかはずれちゃったらどうするんだ~?面倒見切れないぞ~」
スコールはゼルを信用してないのか冷ややかな流し目(?)で一瞥した。
「グガガッ、何の此れしき、ダイジョウブダヨ」
「なんだと?こいつ首が外れるのかっ!?まるでロボットだな」
「何?ロボットッ?ゼルっお前はロボットだったのかっ?」
サイファーの何気ない一言に大いに反応を示すスコール
「ハッ・・・ハハハッ・・・何をイッテるんだイ・・・気のせいサッ・・・(汗)」
自分の正体がバレそうになり必死にごまかすゼルロボ。
「はぁん・・・そういえばさっきからそのカタカナ言葉が妙に怪しいと思ってたんだ・・・」
と、密かにブツブツ言ってる風紀委員長サイファー。
しかし一方・・・
「そうだよなあゼルがロボットなんてなぁ、そんなことがあるわけないよ~はははのは(笑)」
猜疑心旺盛なサイファーとは対照的にスコールはいたってのんきなもんだった。