56.怪しい建物

動けなくなったゼル・ポンコツ・デンガナを捨て置いた スコールとサーファーのガーデンきってのわんぱくコンビは、 足場の悪い砂浜を抜け、ようやく県道(?)沿いまで辿り着いた。

「フゥ・・・なんとか砂地獄は抜けたようだな・・・」

さすがの風紀委員長サイファーも肩で息をしている・・・が、
意外と丈夫な好奇心の塊・我らがスコールは周囲をキョロキョロと見回していた。

このあたりは海水浴のメッカなので海の家がたくさんたっているが、 今はシーズンオフのためか残念ながらどこも閉まっているようだ。

「なぁサイハー」

「何だスコール」

「俺・・・焼きそばが食べたいんだけどさぁ」

「ナニィ!?ヤ・キ・ソ・バァ?(-△-#)
テメーこんな時にナニ言ってやがるんだっ!?
第一今は冬じゃねぇか!海の家なんかやってるワケねぇだろう!!」

短気で損気な激情型犯罪(?)を地で行くサイハーは、
呑気で陽気なスコールのむなぐらを掴んで吼えた。

「ワォーン!!」(謎)

「でもほら、あそこだけ開いてるみたいだぞー」

見ると一軒だけ不自然に扉が開いてる店がある。

「むむむ、怪しいな・・・」

サイファーはスコールを投げ捨てると、
足音をたてないように注意しながら素早くその店に走りより、
身を低くして、窓からそっと中の気配を窺った。

「チッ、内側からベニヤなんか貼ってやがる・・・」

これはますます怪しいとみたサイファーは、
ご自慢のガン★ブレードの弾倉にタマを込め始めた。

ガシャベコガシャベコガシャベコガシャベコ・・・

「ん?何だこの音は・・・( -_-)ゝ」

ガシャベコガシャベコガシャベコガシャベコガシャベコ

見ると向こうからスコールが妙な音をたてながら走ってくる

「空き缶踏んじゃったよ~っ(>△<);」

ガシャベコガシャベコガシャベコガシャベコガシャベコ・・・

どうやらスコールはふんずけた空き缶が取れなくなってしまったらしい。

「ばっ・・・てめー静かにしろ!ぶっ殺すぞ!!(-_"-#)」

「サイハーっこれ取ってくれよぉーっ(ToT)」

スコールは泣きながらサイファーの元に駆け寄って来た、
すると・・・

『おい!外に誰かいるぞ!?』

『何だとっ!?』

外の騒ぎを聞きつけてか、にわかに建物の中が色めきたってきた。

「ちっまずいな・・・こうなったら強行突入するしかない・・・
行くぞスコール!武器を構えろっ!!」

「うぉぉ~戦うのか~?(;o;)」

「血が沸き肉が踊るぜーっ!うははははーっ!!」

バゴーン!

「そこまでだ!」

サイファーはドアを蹴破り、ご自慢のガン★ブレードを中にいた連中に突きつけた。

・・・が、彼の背後では

「あれーっ?おっかしーなー( -_-)?」

スコールがポケットにしまったはずのガン☆プレートを探していた。

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