62.Slide Show
ボテ。
その腕はどこかで見覚えがある腕だった。
「スコールゥゥゥ~ッ!!」
バタバタバタ・・・
謎の人物はスコールの名前を呼びながら駆け込んできた。
ドテ。
謎の人物は敷居につまづいて転んだ。
バラバラバラ
謎の人物は勢いあまって体が分解した。
「ウぅぅスコールゥ・・・」
謎の人物はすがるような目でスコールの名前を呼んだ。
「ゼルぅー!ゼルじゃないかー!!心配してたんだぞー(ToT)」
スコールは友の無事を心から喜んだ。
「うそつけ」
サイファーがスコールのウソを指摘する、
「げふっ」
むせたスコールは鼻からメンを出す、
ゴロン
スコールの手を離れたゼルの頭部が床に転がる、
「おい、お前ら・・・(●▲●;)」
包丁を持ったままのトンベリィ、
「わーい \(○0○)/」
サボテンダーがゼルに駆け寄る、
「ドリブル~!(((((○0○)/」
サボテンダーがゼルを蹴る、
「ワワワワメメメメガガガガ・・・(◎o◎)」
ゼルが目を回す、
「シュート!!☆」
サボテンダーがゼル(頭部)をドアの外へと蹴り出した。
サッカーボールと化したゼル(頭部)は真っ赤な夕日が沈み掛けたルブタン・ビーチに、
物理法則の美しさを視覚的に証明するかの如く、
滑らかな放物線をそのオレンジ色の夕焼け空に描き出しながら消え去って行った・・・
・・・と誰もが思ったその瞬間、
「スコールぅ~♪」
誰かが頭部をキャッチした、
ドアの外のシルエットは ハネた髪とかしげた首とがスコールの心を虜にした・・・
あの子だった。