70.ゼルの真価
ハプニングはあったもののなんとか無事に組立が終わったゼルとセルフィは、
ニーダが悪戦苦闘していたA班のところまで戻ることにした。
思ったとおり、ニーダは未だにホストコンピューターにログインできないらしく、 携帯型コンピューターのキーを必死に叩いていた、 しかも更に大量の汗をかいたらしく、その背中には地元バラム大陸の地図がクッキリと描かれている。
「はんちょ~ただいま~♪」(セ)
「うっ、うるさいっ!今話し掛けるなっっ!(汗)」(ニ)
「今そこでね~ゼルが落ちてたから拾ってきたよ~」(セ)
「拾ッタっテイウナ(-□-;)」(ゼ)
「・・・・・・」(ニ)
「ねぇはんちょ~聞いてる~?」(セ)
「・・・・・・(怒)」(ニ)
「ゼルが来てるんだよ~?」(セ)
「・・・・・・(怒怒)」(ニ)
「あ、そうだゼルってさ~」(セ)
「ン?ナンダッ?」(ゼ)
「コンピューター関係に詳しいよねっ?」(セ)
「ン・・・マァ詳シクナイコトハナイガ・・・」(ゼ)
「うるせーっ!!詳しいんだったらやってみろよ、えーやってみろよ!!さっきからこのニーダ様が1時間以上もやってみてるんだけどちーっともだめなんだぞ、えー!それでもできるってんならやってみろよ、さあやってみろよほら!!!(怒)」(ニ)
ついに切れたニーダ班長。
「・・・セルフィ・・・彼ハ何ヲ怒ッテルンダ??」(ゼ)
「ん~しらな~い♪」(セ)
「くーっ・・・てめえら俺様をバカにしやがって・・・」(ニ)
「・・・マァ、トニカクやッてミルヨ」(ゼ)
「うん、よろしくね~」(セ)
「フングググ・・・」(ニ)
ニーダはもういっぱいいっぱいで胸が張り裂けんばかりだった。
「ドールのネットワークに入レバヨイんダロ?」
「そうだよ~」
「ソレダッタラ・・・チョチョイノチョイト・・・」
ゼルがキーをカタタタと叩くと、ピーという音と共にドール公国のネットワークサーバーがゼルのログインを受け入れた。
「!!!・・・何てことだ・・・(愕然)」(ニ)
「うわ~ゼルすっごーい!!」(セ)
「ヘヘヘ・・・人ハ俺ノコトヲこウ呼ぶンダ、『物知りゼル』ッテネ(ニヤ)」
かくしてA班は物知りゼルのおかげで無事に任務が遂行できることとなった。
一方、主人公ながら初めて出番を外されていた我らがスコールは・・・。