71.対サイファー戦(2回目)
時間は少し戻って・・・
A班を見捨て、転んでしまったゼルをも見捨て、 そしておもちゃ屋の誘惑(?)にも負けずに走っていたスコールとサイファーは中央広場まで到達していた。
ここが一応は彼らの受け持ち場所ということになるのだが、周りには敵兵どころか猫さえいない・・・あえて言うならば犬が一匹いる程度か。
「ふーとりあえず一休みしようぜスコール」
「んーそうだな・・・疲れた~(>o<;)」
二人は広場の噴水のところに腰掛けた。
スコールはズボンのポケットから水筒を取り出し、熱いお茶をグビグビ飲んでいる。
「ふー熱い・・・」
首にかけていたタオルで額の汗をぬぐうスコール(おっさんか(^^;)
「ところでスコール」
「ん~?なに~?(-_- )?」
二杯目をコップにそそぐスコール。
「あの娘にあいさつはよかったのか?」
「はっ?(-_-;)」
水筒を持つ手が止まるスコール。
「セルフィって娘にあいさつはしてこなくてよかったのか?」
「なっ、何言ってるんだよサイハーっ(汗)」
再び汗まみれになり、タオルで汗をぬぐうスコール。
「ここは戦場なんだぜ、下手したら彼女にはもう会えないかもしれないんだぜ、ヘッヘ・・・」
「・・・だっだから何を言ってるんだっ・・・(汗)」
「あの娘はお前のコレじゃないのか?(ニヤ)」
そう言ってサイファーは小指を立てる。
「こっこゆびとっ!?って・・・そっそんなわけないじゃん(汗_汗)ゞ」
ますます汗っかきと化すスコール。
「へーそうなのか・・・ほぉーふぅーんへぇーん」
「うっうるさいなぁ・・・そんなんじゃないって言ってんだろ!」
「フッ・・・(ニヤニヤ)」
「おっ、俺にはエル姉ちゃんという人がだなぁ・・・・」
「なんだそうなのか、じゃああの娘は俺が頂いちゃってもいいわけだな、うっひゃっはー」
「む・・・いや・・・それは・・・うぅん・・・(困)」
「んー?なんだ、それともスコール、やっぱりあの娘が好きなのか~!?」
「むむむむんぐぐぐぐ・・・」
スコールは下を向いたまま拳を強く握り締めている。
「ん?どうした?怒ったか~?」
サイファーはさらにスコールをからかうように下から顔を覗き込む。
「・・・ンググググ・・・オニョレサイハー・・・それ以上俺様をおちょくりやがると殺っちまうぞ・・・!」
そう言いながら顔を上げたスコールの表情は、先ほどまでとはうってかわって怒りの表情に変わっており、 目からは炎がメラメラと上がっている。
その様子を見たサイファーは驚くよりむしろ満足げに笑みを浮かべていた。
「フッ・・・やっとやる気になったようだなスコール!今度こそちゃんと決着を付けてやるぞ・・・さぁ剣を構えろ!」
「フォォォォォーッッッ!!!!」
天を仰ぎ、空気が震えるほどの強大な気を吐いたスコールは、 ガン☆プレートを構えると目にも止まらぬスピードでサイファーめがけて斬りつけた!
ガキーンッ☆
剣と剣とがぶつかり合ったその衝撃は、静まり返ったドール市街地に響き渡った。