73.不審者
「何々?なんかあった?」
スコールはサイファーの緊張感もまったく気にする事も無くドカドカと歩いてくる。
「バカッ!静かにしねえか!」
「はっ?(-_- )/」
「いいから黙ってろ!!(怒)」
「う・・・」
根が小心なスコールはサイファーにきつく言われたのでとりあえず黙ってみることにした。
が、サイファーがしきりに曲がり道の先の方を気にしてる様子だったので、 自分もこっそり覗いてみることにした。
「ん~?( -_-)ゝ」
するとスコール達がいる所から2~30m程先を、周りをキョロキョロ見回しながら歩いていく、 どう考えても不審なガルバディア軍の兵士がいた。
「サイハー、あいつ何やってんだ?」
「あぁ・・・あれを見てみろ・・・」
「あれ?・・・んん?なんだあれ??」
見るとドール郊外の比較的低い山の頂きに、 おわん型をしたモノがてっぺんに付いている不思議な建物があるのが見えた。
「どうやら奴はあの建物を目指してるらしいな・・・」
「・・・あれは一体何なんだ?」
「さぁな・・・しかし敵軍の重要拠点か、もしくは何らかの軍事施設であることには間違いない」
「よし、あいつをシメて吐かせよう!」
せっかちにもガ軍の兵士をとっつかまえようとするスコールを押さえつけてサイファーは言った。
「まぁ待てよスコール!」
「え?早くしないと・・・」
「ここは奴を泳がせるんだ」
「え?泳ぐ?ここで?」
なぜか腕を回し始めるスコール。
「・・・相変わらずバカだなお前は」
「うーすまん(-_-;)ゞ」
「様子を見るんだ」
「ホゥ」
「奴の後をこっそりつけて行って、今から奴が何をしようとしてるのか見極めるんだ、シメるのはそれからでも遅くない」
「なるほど~頭いいなぁサイハー♪」
「ヘッ、おめえがバカなだけだよ」
「そうかー、ワッハッハ~(笑)」
「フッ・・・」
サイファーはガ軍兵士を目で追いながら鼻で笑っていた。