75.サイファーの独白
スコールとトンベリィを小脇に抱え、一気に山を登りきったサイファー、 そこで彼は崖の下にある謎の建物の入口でガルバディア軍の兵士達がこんな会話しているのを耳にする。
『発電装置動作確認完了!』
『ブースター異常無し!』
『ケーブル断線箇所確認!交換作業入ります!』
『了解』
サイファーは大きな岩の陰からその様子をこっそり窺っていた。
「・・・?」(サ)
「なぁサイハー、あいつら何やってるんだ?」(ス)
「・・・さぁな・・・何かを修理してるようだが・・・ まぁ俺達には関係ないさ、俺達の任務はガルバディア軍をぶっ飛ばす事だからな」(サ)
「んーそうか・・・ところでサイハー」(ス)
「ん?」(サ)
「そろそろ下ろしてくれよ(-_-;)」(ス)
「ん・・・あぁそうだな・・・」(サ)
サイファーはスコールとトンベリィを抱えた腕をその場でパッと放した。
ドサッ☆
「イテテテテ・・・なんだよサイハー、急に離すなよもぅ・・・(-_"- )」
「・・・あぁ、すまんな・・・」
サイファーは謎の建物の入口の辺りをじっと見詰めている・・・。
「・・・?どうしたんだよサイハー・・・?あいつらはもういなくなっちゃってるぞ?」
「・・・・・・」
「(-_- )?・・・どうしたサイハー?なんか悪いものでも食ったのか??」
それはアンタである(キートン風)
「なぁスコール・・・お前本物の戦場は初めてだろ?・・・怖いか?」
「ん~・・・怖いってゆーか・・・別に好きじゃないかなぁ・・・なんでだ?」
「そうか・・・俺は戦闘が好きだ・・・」
「ふぅん・・・」
「怖い事なんて何もない。戦闘が終わっても生きてるってことは確実に夢の実現に近づいてるってことだ。」
サイハーはすっくと立ちあがると突然熱弁を揮い始めた。
「・・・一体どうしたんだよサイハー急に・・・さっきからちょっとおかしいぞ・・・いや、前からおかしかったかな?(-_-;)?」
「フハハハハ~!うぉぉぉぉ~なんだか青春の血がたぎるぜ!体中に熱き血潮が巡り行くようだー!うははははーっっ!!」
「(・・・うぅむ困ったな、どうしよう(-_-;)ゞ)」
二人きりの時に突如トランス状態(?)に入ったサイファーを前にしてスコールはちょっと困ってしまった。
「風神と雷神もいないしなぁ・・・(困)」
と、突然サイファーが目の前の崖の方に向かって走り出した!
「!?サイハー?」
「とぉりゃーっ!!」
「サイハーッッ!!!」
サイファーはなんと高さ10mはあろうかという崖の上から飛び降りて行った。
スコールは慌てて崖下を覗き込む。
が、サイファーは奇跡的に無事だった。
「サイハー!大丈夫なのかーっ!?(@o@;)」
「あぁ!いつか聞かせてやるさ!俺のロ~~~マンティックな夢をな!!」
サイファーは崖下からスコールに向かって大きく手を振ってそう応えた。
「は?何言ってるんだ(-_-;)?」
「(・・・そして・・・お前にもいつかわかる時が来るさ・・・きっとな・・・)」
そう心の内で呟くとサイファーは建物の中へと消えていった・・・。