80.赤と青の兵士
その頃屋上では・・・
ミュイーンミュイーン・・・キュリュキュリュ・・・カタタタタ・・・ペチ☆
怪しい光沢の赤黒い鎧を身にまとったガルバディア軍の将校と思しき人物が、 配電盤のようなところを開け、その中の複雑な基盤やら配線やらをいじくっている。
「うーん・・・これは・・・これかな・・・?」
チュドーン★
「ぐわわっ・・・ゴホゴホ・・・うむむ、違ったみたいだな・・・ くっそう・・・何で私がこんなオンボロを修理せねばならんのだ・・・」
赤いアーマーに身を包んだガルバディア軍将校は、ブツブツ言いながらも古ぼけたその巨大な装置を修理しているようだった。
・・・とそこへ青いアーマーに身を包んだ兵士が現れる。
「ビッグス少佐」
「んむむむむ・・・これがこれだから・・・問題は赤の線を切るか青の線を切るか・・・くぅぅームツカシイ問題だ・・・」
「ビッグス少佐!」
「・・・ん?なんだウェッジか?なんだ?私は今忙しいのだ!シッシッ!!」
「・・・少佐、電波塔の上層部に化け物のような黒い影が見えるとの報告があるのですが・・・」
「しるかっ!あっちへ行けと言っておるのだっ!!」
「・・・分かりました、では少し見回りに行ってまいります・・・」
「ああ、行け行け!シッシッ!!」
ウェッジはどこかへ行ってしまった。
・・・その様子を、物陰から見ていたのはサイファーとゼルの二人。
「おい今だ、殺っちまうぞ!」(サ)
「マッ、マツンダッ・・・!!」(ゼ)
ゼルは血気にはやり一人で行こうとするサイファーを止めた。
「なんだチキン野郎、止めるんじゃねぇよ!・・・ははぁん、さてはお前怖いんだな・・・ヘッ、なんならお前はここで待っててもいいんだぜ(ニヤ)」
「イヤ、チガウンダ・・・ナニカイヤナ予感ガスルンダ・・・」
「いやな予感・・・?」
「アア、モウスコシ様子ヲ見タ方ガイイ・・・」
「はぁん・・・?」
と、二人が突撃を躊躇しているうちに・・・
「ようし!直ったぞ」(ビ)
と、ビッグス少佐が主幹スイッチらしき大きなブレーカーをガチャンと上げた、
その瞬間・・・
建物全体が大きな機械音を響かせると共に激しく振動を始めた。
「うわっ、なんだこりゃ?一体どうしたってんだ!?」(サ)
「ジッ、地震ナノカッ!?(汗)」(ゼ)
すると・・・建物最上部が開いていき、内部に格納されていた構造物が姿を現す。
それは次第に形態を変えていき、やがてそれは巨大なパラボラ型のアンテナへと姿を変えた。
「なっ、なんだありゃぁ!?」
・・・とその時っ!!