86.姉さんの優しさ
1900時海岸集合・・・
それを聞いた全員に緊張が走る。
現在時刻1830時、残り時間はあと30分しかない・・・。
「それを早く言わんかいボケェ!」
バシー☆
隠し持っていたスリッパでセルフィにツッコミを入れるセイレーン
「きゃーっ、いった~い(>o<;)」
「なっ、何するんだキサマー!(;o; )」
スコールは泣きながらセイレーンに詰め寄る。
「うっさいなぁ、眠らせたろかボケェ!」
「ヒィィーッ・・・( >o<)」
スコールは黒コゲになったトンベリィを抱えてなんとか逃げた。
「ふー・・・なんて恐ろしいやつだ・・・(-_-;)」
安全なところまで避難したスコールは、自分の腕の中で真っ黒になっているトンベリィに視線を落とす、 すると再びスコールの心はかきむしられ、目には涙があふれてくるのであった・・・
「・・・うっ、うわぁぁぁー料理長ーっ・・・(ToT)」
スコールはその場に崩れ落ちると辺りをはばからずに泣いた。
「・・・スコール・・・」
セルフィも掛ける言葉が見つからないといった様子でただ立ち尽くしている・・・
・・・そんな時・・・
「・・・さま・・・スコールさま・・・」
「ん?( ;_;)?」
見ると足元でシヴァがズボンのすそを引っ張っていた。
「んんっ?シヴァ姉さん・・・どうしたのだ?なんだかひさしぶりなのだ・・・( ;o;)」
「お久しぶりです・・・」
「・・・なんか姉さんもキャラ変わったんじゃないのか?・・・( ;_;)?」
「・・・そんなことよりも、ほら涙を拭いてください・・・」
シヴァは一枚のハンカチを差し出した、 一生懸命背伸びしてハンカチを渡そうとしてくれるシヴァを見てスコールはまた涙があふれてきた・・・
「うーすまないのだ(ゴシゴシ)」
シヴァから受け取ったハンカチで涙をぬぐうスコール。
「俺は・・・俺は今まで姉さんの事を誤解していたのだ・・・もっと冷たい人かと思ってたのだ・・・でも・・・こんな・・・・・・うーすまないのだー、せっかくのハンカチが涙でこんなにもぐっしょりになってしまったのだー(ToT)」
あふれる涙がこらえきれないスコール。
「かまいませんよ(笑)・・・ほら、ハンカチをとりかえましょう」
と言いながら、シヴァはもう一枚ハンカチをスコールに渡した。
「うぅっ、姉さんはなんて用意がいいのだ・・・またまた泣けてきてしまうのだ・・・( ;_;)」
さて、スコールとシヴァの微笑ましいシーンが展開されてるのを尻目にサイファーは・・・
「・・・撤収命令か・・・チッ、しかたねぇ戻るぜ!」
一人でスタコラサッサと山を下りていってしまった。
そんな一連の様子を客観的に見ていた物知りゼルは、 スコールの様子が落ち着いてきたのを見て声を掛けた。
「オイ、サイファーハモウイッテシマッタゾ・・・(-_-;)」
「ゲー何だってーっ(@△@)/ちっくしょー、俺たちも急いで行くんだーっ( ;o;)/」
スコールは黒コゲの焼き魚となってしまったトンベリィを抱えあげると、 セルフィ、ゼル達と共に、来た道を大急ぎで戻っていくのであった。